セロー250でユーラシア大陸横断 21

6月15日

天気も良く出発日和。ロシア人ライダーたちと写真を撮り、UMAハンターのおじさんとあいさつして荒野へ。ツリガネオアシスというところにベースキャンプを作ってあるからよかったら立ち寄ってください、と言われたものの道が分からず山の方へ走っていきました。雨上がりの空が気持ちよく、風も涼しくて楽しくなってきます。

山越えのルートなのだからと油断していたらまだ砂漠地帯が続いていて、時折深い砂にヒヤリ。1度転んでしまいました。しかしおかげでコツを完全につかんでそのあとは足もつかずに砂を出て、黒い礫の荒野を緩やかに登っていきます。高度を上げていくとどんどん迫ってくる山の展望に声を上げてしまいます。

途中であった遊牧民の家族。お互い言葉が分かりませんがとてもまぶしい笑顔を向けてくれて温かい気持ちになります。表情を写真に収めたいくらいでしたが、なんだか無粋でタイミングを逃してしまいました。

バイクでも登れない鋭い岩山が美しいです。

だんだんと山に囲まれた台地に入り、ときおり山に近寄ってみるとその圧倒されます。山の間は巨大な川の跡になっていて、上から眺めていると水があったらもっとすごい景色になるのだろうなと想像できます。

ちょっとした小山に道が出来ていたりして、モンゴル人の遊び心のようなものが伝わってきて面白いです。たくさん並行して道が走っている中で、僕も遊び心に従って一番楽しそうなところを走っていきます。

いよいよ山越えの段に入ると昨日通ったのより大掛かりで美しい岩山の回廊が現れ、冒険映画のような風景にどきどき。なんとなく来たゴビ砂漠でしたが、やはり来てよかった。道のりはとても険しくて2度走りたいとはなかなか思えませんが…。

岩山の回廊を抜けると360度山に囲まれた台地になり、思わず野宿したくなる心を押さえてバイクで登れる山に挑戦。景色はよかったものの瓦礫が多く、うまく降りられず立ちごけ。

山に囲まれた箱庭のような地帯と抜けると道は再び黒い荒野になり、緩やかに下って行って地平線が目線の下の方に見えています。ゲルも少しずつ増えてきました。道がまた砂がちになりときおりスピードを緩める必要があります。

山からだいぶ離れて荒野に入るとどこを向いても地平線の間平らな場所に出ました。しばらく道に沿いながら轍のない荒野を真っすぐに走り抜けます。30km走っても景色が変わらず、そういえばと地図を見ると、次の町へ行く道からだいぶずれた場所に来てしまっていたので軌道修正。まっすぐ荒野を横断して街を目指します。

途中見つけた小さい富士山のような面白い山。ここで18時ごろだったので野宿を考えましたが、食料もあまりなく、たばこを落としたようなので欲張って街まで40km走り切ります。

町で買い物を済ませ、給油をしボーズという小籠包のようなものを食べて野宿地を探しにいきます。しかしさきほどまで平らな荒野だったのが急に湿地帯になり、池や小川、泥とでこぼこした土地に苦しめられ、逆光で道が見えない中そんなところを走っているとぐったりしてしまいました。

どこへ行っても車の轍が途中で消えてしまい、バイクの細い轍をたどる過酷な道のり。今日は300kmもダートを走り既に限界だったので、なんとか砂地を見つけてテントを張りました。まだ町が近いので電波が入るのが嬉しいやら情けないやら。しかし静かで鳥の声がするいい野宿地でした。

だいぶ月が大きくなってきて綺麗です。

6月16日

うっかり朝日の方を入り口にテントを張ったのでいぶされて起きだします。砂漠の朝。

バイクの頼りないわだちをたどって、でこぼことした砂のこぶを躱しながら走っていきます。
僕は冒険をするつもりはなく楽しく旅が出来たらと思っていたのですが、ゴビに来てからの数日は毎日が冒険に片足を突っ込んでいる気がします。

帰ったらエンデューロに出てみようかな。フル積載部門、なんて奇特な大会はどこかで開催されていないでしょうか。

決して怪しものではありません、と言いたくなる砂漠装備の人々。日差しがほんとうに痛いのです。

昨日で一日に走るのは最大でも250kmにしたいと考えていたのですが、一度小さな町に寄り道し、その次の町につくまで200km弱ありました。

砂漠を抜けてきたのでわずかとはいえ草原の広がっている景色に一際感動します。ウランバートル近辺でさんざん見たはずなのですが。いま屋久島などに行ったらどんな気持ちになるのだろう、とふと考えました。

町で給油して食事をとれる場所がないか聞くと小さい(といっても街で一番の)スーパーを指さされました。行ってみるとやはりただのお店なのですが、お店の人から事の次第を聞いた客の親切な男が看板もない食堂に案内してくれました。お礼をいうと手を挙げてさっとどこかへ消えてしまいます。

モンゴルの人たちこちらがバイクから降りてるときはあまり自分から話しかけに来ないのですが、声をかけると笑顔を返してくれるし、なにか聞けば親身になってくれる人も多い印象。自分から行かねば、と思いました。

町を出ると昨日と違いちゃんと道路があることに安心します。町を出てすぐに草原の広がる展望があり、そこを抜けていくと山が連なる空間に出ます。山の間を抜けながら走ると360度山に囲まれた台地に出ました。

劇場のような、スタジアムのようなその場所が一目で気に入り、今日はここでテントを設営。

風が強いですが、うまく西日も朝日も風も避けるように設営できました。開高健さんのオーパ!を読みふけります。海が無く川も湖も少ないモンゴルでブラジルはアマゾンの肥沃な川と魚の話を読んでいると不思議な気持ちになります。

それにしても携帯1つで連絡や調べ物はもちろん、地図や本まで読めてしまうのは凄い時代ですね。

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