7月6日
南の都市アルマトゥイを目指して南下を続けます。そこそこ大きい街セメイと一番の大都市アルマトゥイをつなぐ道路とはとても思えない酷い道路。アスファルトに巨大な穴がいくつも空いていて景色を楽しむ余裕がありません。
200kmも走ってくたくたになりカフェで食事。羊肉にきしめんのようなものが入ったスープ。
カザフのお金テンゲの価値がよく分かっていなかったので現金が少し足りない状態になってきました。
田舎町を通ると時折井戸があって、キンキンに冷えた水を手に入れることが出来ます。ぐびぐび飲み下し頭から服ごとかぶって走り出すと最高の気分です。しかし5分も走るとずぶ濡れの服も嘘みたいにからからになって人間も干からびてしまいます。恐るべし中央アジアの夏。
アラコル湖という大きな湖があるので水浴びがてらキャンプをしにきました。いっそ舗装をやめてほしい穴だらけの道を通ると高いところにある道路から草原越しに青い水平線が見えてきます。右手には高い山があっていい景色です。
ミリタリーチェックでパスポートを見せ、湖の近くにある村へ。井戸が見当たらず民家で聞いてみると家のホースから水を汲んでくれました。線路があり犬に追いかけられながら踏切を超えて湖沿いの森へ入っていきます。日差しを避けられる森の中、それも目の前が湖の理想的なキャンプ地を発見。
タイミング悪く土日なので覚悟はしていましたが、やはり2組ほどキャンパーがいました。しかし静かに自然を楽しんでいて不快な要素はありません。さっそくテントを張り、バイクに連結してタープも設営しました。
崖から浜辺に降り、着衣のまま泳いで水の上に浮かぶと最高の気分です。17時でもまだ暑いくらいで水の中は天国です。独特の水質で肌がつるつるしてきました。
30分ほど水泳を楽しみタープの下で1Lのビールを開け、米を炊いて炒めたベーコンで夕食。
たばこを吸いながら夕方の湖を眺め、読書。
7月7日
早朝小雨が降って涼しい朝。タープのおかげで快適です。曇りから晴れに変わっても日差しを遮り心地よい風の中読書。
昼過ぎに写真を撮っていると隣でキャンプしてる家族に声をかけられ食卓に誘われました。気のいいアルチョムという男とその父、母、奥さん子供、弟夫婦。アラコル湖で取ってきた魚を香草で焼いたものやジャガイモとチキンのスープ、シャシリクという焼肉。
クーシャイ、クーシャイ、ニャムニャムとロシア語で食え食えの嵐。ビールやチャイもたらふくいただいてお腹タプタプです。お返しにモンゴルで買ったウォッカをふるまいました。
食後に手漕ぎのボートに乗せてもらって湖を漕ぎ、船から湖にダイブ。日差しが出てきて水遊び最高です。
結局夜も魚やマカロニなどいただいてたき火を囲んで楽しい時間を過ごせました。隣に新しくやってきた人とも仲良くなって一気に友達がたくさん。みんなほとんど英語が喋れなくてもどかしいのでロシア語覚えたい意欲が高まっています。
7月8日
テントの中は暑いですがタープの下に出ると涼しい風が吹いて最高に居心地がいいです。
離れがたいリビングを片付けて出発。今日も朝から凄い日差し。
ここ数日間で分かっていましたがカザフスタンの道路は過酷です。いくつもの巨大な穴、隆起、撒かれた砂利の路面にたくさんの車。舗装の工事でダートに迂回させられることもありますが、前に車が走っていると砂煙で真っ白になり、排ガスと汗も加わって最悪の気分になってきます。
80km以上で車をガンガン追い越していると当然景色を見る余裕もなく、日差しと緊張で疲ればかりの道のり。
景色はいいのに何も覚えてません…。
300kmほど走りまくってタルディコルガンという街までやってきました。ATMでお金を下ろし、一泊1000円の個室宿を見つけて宿泊。久しぶりのシャワーが最高ですが、部屋にクーラーがないのでやはり過酷です。
ガソリンスタンドで見た表示では39度とありました。日中もう暑さが少し厳しかったのでおそらく40度超え。とんでもない時期にやってきてしまいました。
時期といえばこの頃ヨーロッパが冬の時期になってしまうことに悩んでいて、安く航空券を取れる国があれば年を越したくらいで一時帰国もありかな、と考えています。物価の安い国でだらだらするにしても国際免許証などを更新しなければならないので。難儀ですね。
コメント
てっかさん こんにちはヤマケンです。
順調に?旅を楽しまれ、読み手の私も楽しませてもらってます。
それにしても、海外のこわもての家族に、難なく溶け込めるてっかさんの度胸は凄い!
話は変わりますが、ルート決めなど旅行の計画にあたり、参考にした書籍などがありましたら教えてください。
私の計画は2年先で、慌てませんので時間のある時によろしくお願いします。
ヤマケンさんこんにちは。
言葉が通じないからこそ距離を詰めやすいのかもしれませんね。
日本ではさっぱりなので笑
ユーラシア旅の参考にした本はないのですが、海外ツーリングにあこがれるきっかけとなった本を紹介しますね。
荒木 利行の地球を一周!オフロードひとり旅―走りに走った1200日