セロー250でユーラシア大陸横断 90

  • 6/30-7/1

ダイナミックな景色の山岳路が数百km続きます。周りに建物もないのにどこまでも舗装が綺麗。

中央アジアでは滅多にみなかったトンネルが頻繁に続きます。4kmのトンネルを抜けたと思えばすぐに2kmのトンネルが始まったりして驚かされます。

そのかわりトンネルのない区間は静かで車が通らなければ何の音もしないほど。

長いトンネル区間を終えると見上げるような岩山に間を挟まれた道になります。崖の真下に集落があって落石が不安になるロケーション。

   

段々と標高を上げていって景色も素晴らしいですが、観光客も居なくてずっと穏やかです。

街がなくて朝飯を食べ損なっていましたがお昼は綺麗な川沿いのレストランに入れました。羊肉のケバブが焼かれたそばから出され、三串食べて飲み物つけて800円。無料のパンに野菜と肉を乗せていただきます。ソース類はありませんが充分美味しいです。

道はアルメニアでよく見た高原の景色になりますが、直前に降った通り雨で足元だけびしょ濡れに。走ると乾かし景色が良いのでぼーっと進んでいると眠たくなってきました。ずっと高速道路みたいな走りやすい道が続きます。

城壁のある街で休憩。

地元の人で賑わうチャイ屋に入ると帽子を被った渋いお爺さんに話しかけられて、それをきっかけに地元の人に代わる代わる声をかけられました。チャイとタバコもご馳走になってしまいました。

握手の力が強い地域は良い人が多い気がします。

南下すればする程素晴らしい景色が続きます。しかし街という街がほとんどなくて夕飯は食べられなさそう。集落に小さい商店はいくつかありますが、自炊しようにもお菓子やジュースばかりで大したものは売っていません。

缶ジュースが80-100円くらいでタバコが200円、ガソリンがリッター120円ほど。

大陸横断を始めてから放牧も珍しく無くなってしまって写真を撮らなくなってきました。

夕方に西陽が当たって光る丘が美しく、つい登ってみると崖の上に開けた平地が広がっていて興奮しました。

野宿しようと考えますが、景色の割に道の状態が良すぎて人が良く来そうな雰囲気。写真を撮りながら様子を見てると子供を乗せたバスが通りかかってやっぱりある程度人通りがありそうです。

潰れた道の先に岩だらけの平地があり、起伏のおかげで周りから見えない場所を見つけたのでそこで野宿。標高が2000mほどあったようで夜は冷えました。

これだけ舗装路が綺麗なのに景色や広さがモンゴルを思い出します。今日も相当走ったのに地図で見ると微々たる進行度で笑ってしまいました。毎日これだけ知らない道を走ってまだまだ先があるのは大陸らしくって最高です。

運転も道が広いせいか皆追い越しにとても余裕を持っていて、バイクだから真横を抜けられたり、対向車が無理な追い抜きで突っ込んでくることもほぼありません。

人がとにかく良くて楽しみになってきました。

翌日も高原地帯で綺麗な川が流れます。釣りをしたくなって覗いてみても魚影はありません。

雪を被ったシュプハン山が見えてきました。景色も開放的になってきます。

途中大きな街でお昼ご飯。大都市はともかく地方都市レベルだと幹線道路からわざわざ逸れて行かないと街中に入らないことが多いです。地元の人で賑わうロカンタで羊肉の煮込みを注文。400円でした!これは安くて美味しかった。

一歩街に入ってしまうと車両では危なくてとても動けないほどの人が道路を自由に歩き回っています。

シュプハン山の綺麗な展望地があって記念写真。

トルコの南にヴァン湖という大きな湖があって寄ってみました。道路から湖畔が見えても中々アクセス出来ず、うろついているとヴァン湖の横に小さな塩湖を見つけました。

近くまで行ってみると少し前まで硬かった地面が急に沼地になってしまい、牛の足跡が深いぞ!と気づいた頃にはスタック。

荷物を下ろして何度かトライするものの、掘れた地面から水気を多く含んだ泥がどんどん出てきてしまって手に負えなくなりました。

バイクを押すどころか自分の足が沈んでしまって歩けないほどで、試しに傾けるとすごい角度でバイクが停止しました。

誰が助けてくれることもないので失態に凹みながらバイクを完全に倒し、轍から抜けた後は後輪、前輪と順番に引きずって湖畔に近づけていきます。

バイクの重さと沈んで靴が取られる足場に嫌気がさして時々一服を挟みながら、1時間ほどで湖畔の砂利まで到達。

歩いてまともそうなルートを探した後、タイヤを湖畔の水で洗ってから一気に脱出!よっしゃ!!と思わずこの旅1番デカイ声が出ました。

大切なのは諦めない心だ!とよく聞きますが、正確には自分でどうにかしないといけない状況と少しの筋肉が大切だと思います。

泥と汗に塗れたまま走っていくと、ついに道沿いにヴァン湖が見えてきました!地図で見る大きさからは信じられないほどの透明度。

さっそく降りられる浜辺を見つけて泳いでみました。ここも塩湖のようで塩っぱく、しかし透明度が高くて水深5mくらい底まで見通すことが出来ました。

僕が泳ぐのを嬉しそうに眺めていた地元の人に話しかけられてスイカを頂いてしまいました。苦手だったので頑張って食べるか…と覚悟したのですが日本のものとは比べ物にならない甘さと瑞々しさ。日差しの質なのかこちらで食べる果物はどれも美味しくて驚かされます。

泳いだ後はバイクにも高圧洗浄機をかけて綺麗になってもらいました。なんと25円。

せっかくなのでヴァン湖付近で野宿したいのですが、地形的に隠れられる場所がほとんど無くて苦労しそうです。今日は大仕事の後に水泳までしてしまったのでキャンプ場に泊まることにました。

キャンプ場の近くで晩御飯。ハンバーグのようなケバブを頂きます。これがジューシーで付け合わせの焼いた唐辛子やサラダとよく合いました。800円くらい。

キャンプ場に到着。一泊100TRの530円だと言われたのですが、なんとなくふっかけられてる雰囲気がしたので別のところへ行くよというとあっさり半額50TRに。まだ下がりそうですが全然納得いく値段なので設営。

しかし50TRでシャワーがあると言われたのにお湯が出ないので翌日と言われ、結局朝にも出なくて水シャワーするハメになりました。

全然安いのに普段野宿してるとちょっとの値段でも気になってしまっていけませんでした。

景色が良いし他のお客さんと話したり、夜に3年ぶりにアザーンを聞いたりとそれでも楽しめていたのですが、23時ごろになって近くで花火やビーチバレーが始まってしまって、やはり野宿が1番良いやと思わされました。

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