セロー250でユーラシア大陸横断 94

7/8-7/11

昨日買ったバクラブァで朝ごはん。ザクザクの記事が超美味でした。甘すぎるけどたまに無性に食べたくなる味です。カッパドキアはアナトリア中央高原というエリアに分類されるのですが、夜はやや寒いくらいで快適でした。

ユルギャップという街まで来ました。独特な岩の景色が見えてきて、石畳の街の上に登っていくといくつも洞窟があって有名な洞窟ホテルがたくさん営業してました。街並みはかなりオシャレ。

少し郊外に出ると岩山の周りにいくつもダートの道があり、バイクで自由に走ることができます。バギーやバイクをレンタルするのがメジャーなアクティビティらしく、車も多く走っているのと硬い地面に砂が積もった道が多くてバイクで走り回るのは注意が必要でした。

有名すぎる観光地カッパドキアを楽しめるか不安だったのですが、想像以上の景色の良さでちゃんとテンションが上がりました。

カッパドキアも昼間は日差しが暑く、走り疲れてきたので少し南下してカイマクルという街に来ました。ここには有名な地下都市があって、洞窟の中を観光することができます。

お昼ご飯のピデ。トルコではメジャーなピザの親戚です。割と安いけど値段相応のファーストフード。

身を屈ませないと通らないような通路を歩き回っていくつもある部屋の居住跡を見学できます。食料庫やワイナリーのほか教会などの共同スペースも。

歴史は古く紀元前からあった街で数千人が暮らしていたそうです。スマホのライトがないと歩けないような暗闇もあって、どんな暮らしぶりだったのか想像がつきません。もちろん地上との出入りもたくさんあったんでしょうが、病気とか心の不調とかどのくらい影響を受けていたのか気になります。

入場料が250リラで1400円程度でした。トルコの遺跡は西に行くほど値段が上がっていくようですが、ここはお金を払う価値を感じられて大満足でした。

カイマクルの周辺はこんな形の岩山があって、周りも岩山の上も畑になっています。どの山の根元にも扉があって、秘密の入り口みたいでわくわくします。おそらく作物の保管庫。

水飲み場で休憩してたらカイセリから来ていた親子連れに声かけられて記念写真。パンをくれたのですが、見ていた他の一家もぞくぞくパンをくれて胃が大変なことに。連絡先交換したら後日無事を祈ってますというメッセージがきて心が温まりました。

トルコ入国10日目で初めてビールを発見!250円くらい。ミグロスという外資系のスーパーで商店より値段が安く弁当なども売っていました。

エフェスというトルコブランドのビールを二種類とチーズ、ドネルチキンを購入。つい衝動でビールを買ってしまったのでぬるくなる前に慌てて野宿することになりました。

スーパーのあるユルギャップから北へ少し走ると通行止めの道の脇にダートがあり、ギョレメ野外博物館の上の崖に着きました。テント張る前にまずビールを飲みました。10日ぶりのビールが暑さでやられた体に染み渡ります。

気球が見られるかもしれなくて期待が高まる野宿地です。夕方強風と大雨が降って早めにテントを張れてラッキーでした。

周りの崖にも何台も車やバイクが集まり野宿しているようでした。幸い対岸ばかりでこちらにこないので快適生活です。

翌日お腹を壊して目が覚めました。天気が悪く気球は飛ばなかったようです。二度寝したら疲れがどっと出て停滞することに決めました。

その調子で次の日も野宿生活。テント張りっぱでスーパーに買い出しに行って崖の上で引きこもっていました。雲ひとつない天気が続いていたのにカッパドキアでは急に天候が悪くなって買い出しのタイミングで大雨に打たれることもありました。

気球は気象情報をもとに厳密に運行管理されてるようで、停滞中はついに一度も飛ぶことはありませんでした。そんなに固執してなかったんですが、ここまで来ると見てから発ちたくなります。

3泊して4日目の朝。朝5時に気球の炎のごーっという音で目が覚めました。まだ日の出前の暗い谷に明るい気球の布地がチカチカと浮かんでいます。風に乗って遠くから炎の音と歓声が聞こえてきました。

20分もすると日の出がやってきて青くなる空の中飛ぶ気球が素晴らしい景色になっていました。

トルコといえばカッパドキアの気球と言えてしまうほどベタな景色なのに思いがけず思い出に残るいい体験です。

8時過ぎに自分も撤収しながらどんどん空から降りていく気球を眺めていました。

せっかくカッパドキアに来たのにずっと崖暮らしだったのでしっかりと一周。雨上がりで天気も良くやはりゆっくりしたかいがありました。

先日行ったカイマクルの他にもうひとつデリンクユという場所に地下都市があるそうで、そちらにも行ってみることにしました。

カイマクルの地下都市よりかなり階層が深く、部屋の数も多くてこちらの方が歩きがいがありました。教会の他にも学校の跡などもあってここまでの広い空間があることが信じられないほど通路は狭かったです。

岩の質が柔らかくて確かに少しの道具で掘れそうですが、ここまでの規模のものが出来上がってその後2000年も残っているのはどうにも実感として掴みにくいほど気が遠くなるスケールです。

カッパドキア辺りからどうも会う人会う人感じが悪くなってきて、ついに飯屋でぼったくられました。ひき肉のオムレツと米だけで1100円。地元の人がたくさん入ってる飯屋を選んだのですが。食後にごねるのも面倒でおとなしく払ってしまいました。この体験の後注文前に値段を聞くようになりました。

Twitterで教えてもらってギュゼルユルトという村までやってきました。崖の上に町が立っていて確かに綺麗。街の入り口の水場で洗濯しました。ぼられた飯代のことがジワジワ効いて腹が立ってきたのであんまり観光に集中出来ません。

近くのIhlara valleyへ。地面が裂けたような形の幅が狭くて深い崖があります。谷底に川が流れていてトレッキングコースになってきました。僕はバイクで上から見て満足しました。上は町の郊外は草原になっていて野宿するのも面白そうです。

崖の上で休憩してからアダナを目指した南下を始めます。記憶に新しい大地震があったエリアです。街の方にいくつか湖があって野宿も出来そうです。

ナビ通りに走っていたら高速道路に入ってしまって45リラほど支払いました。かなりの距離が稼げたので日本よりは全然お得かもしれません。

昔キルギスで出会ったライダーとメッセージをやりとりしていて、明日アダナで再会する予定だったのですが、今日の夕方にドタキャンされてしまって急ぐ理由がなくなりました。

間がいいことに高速降りる手前で標高が3000mを超える山のエリアを見つけていて、正直街で人に会うより寄り道したかったのでラッキーでした。

不意の高速走行で疲れたので夕飯もレストランで。この量で940円。これくらいのものが出てくるなら納得の値段です。店員さんも親切でやっと昼の不幸を忘れられそうです。

のんびり食べてたら19時になってしまい野宿地を探します。Alpuという街の横に広がる森の中に道があり、どこから走るか迷ってしまうほど支線が豊富にありました。薪を拾いに来てる人もいて挨拶しました。いい感じの松林です。

奥の方に行くと車がしばらく通ってない支線があり、景色のいい斜面に出たのでテントを張りました。斜めでも地面がふかふかなのでよく眠れそうです。

薪も豊富で久しぶりに焚き火をして過ごしました。絶景の野宿もいいですが、人が来ない森の中が1番落ち着いて好きな野宿です。

モバイルバッテリーで充電しようとすると、日中の充電中に端子が溶けてしまったようでケーブルが固着していました。ペンチでなんとか外れ、少し不調でしたがまだ使えるようです。どうしても必要なのでケーブルを変えて様子を見ながら使ってみます。

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