セロー250でユーラシア大陸横断 92

7/4-5

早いうちからテントを張ったおかげでなんとか体力は戻ってきました。見上げるような山の間を抜けながらハッカーリへ。

こんなところに街があるのか、と地図を見ていても信じられないような山の上に向けて大きな道が続き、斜面にハッカーリの街が現れました。念願の街でご飯を食べようとしますが、やはり開いている飲食店がありません。

仕方なくスーパーで飲み物やフルーツを買い出し。物価はかなり安いです。

諦めきれずに街をうろつくと看板にご飯の絵のあるカフェを見つけて入ってみました。結局フードメニューはありませんでしたが、チーズケーキが美味でした。

周りの交通量を見ても不思議なくらい大きな街でした。

街を出るとき給油しようとするとよそ見してたおっさんが1Lくらいドバドバと豪快にガソリンをこぼし、何事もなかったかのようにどこかに行こうとするので流石に怒ってみたものの、若いのに任せて代わりに拭かせたあげく謝りもしないので更にムカつきました。

トルコのガソスタ、こぼす率と謝らない率がかなり高いです。

南部を走るようになって命綱になっている給水スポット。飲み水はもちろん体を濡らすのがとにかく楽しみで暑くて汗もかけないような状態になると血眼で探しながら走っています。

       

 

山の景色も素晴らしいですが、特に嬉しくなるのがこの川の流れ。100キロほど川沿いを走ってもダムどころか堰一つなくてカヌーがしたくてたまらなくなります。

こんな荒涼した景色かつ暑い陽射しの中キンキンに冷えた水の上を降る…想像しただけでワクワクします。

景色が良くて写真を撮るためバイクを離れるたびシートがホットプレートように熱されていて現実に引き戻されます。

川沿いに商店も無さそうな小さな集落が続き、道路上や周囲の山の高いところに土嚢を積まれた軍の監視所があります。

商店もしばらくないので昼ごはんを諦めていると何もない崖の上にぽつんと一軒ご飯屋らしき店を発見。期待せずに入るとGoogle翻訳で何が食べたい?と聞いてくれて、写真の料理が出てきました。まさかのご馳走、羊肉のスパイシー炒め。見た目の良さとあまりの美味さに驚かされました。

これはとんでもなく高くても許せるぞ、と思っているとなんから今までの街より安いくらいでトルコの物価は難しいです。600円くらい。

長い渓谷を抜けて峠道が始まり標高は2030mまで上がりました。民家もなくなり、山のほんとうのてっぺんに道がつくられ軍の施設が点在します。山が国境になっているからそのための警戒なんでしょうが、初めて見る景色で興味深いです。

峠を降りると川が枯れてしまい、照りつける日差しを避ける木陰もあまり無くて意識を失いそうになります。イヤホンで音楽をかけたりこまめに水をかけて乗り切りました。楽しくなりすぎて飛ばしてしまうのでかえって危ないかも。

騙し騙し走っていると向かいから綺麗な川が流れてきました!たまらずバイクを止めて着の身着のままで飛び込みます。しかし立った時に川ゴケに足を取られて転倒、しかも瀬の入り口だったのでメガネを流されてしまいました。

さすがに困って転けた所を探しますが見つかりません。流されたようです。前にもベトナムかどこかでメガネを壊して作ったことがあるけどトルコはすぐ作れるのかな、と半ば諦めながら何度か泳いで探していると5メートルほど下流の岩の窪みに違和感。慌てて掴んで水面に上がると自分のメガネでした。

まさかの奇跡に思わずうおー!と叫んでいると近くの木陰にいたらしい地元の人に声をかけられチャイに誘われました。急に色々恥ずかしくなって遠慮して逃げてしまいました。未熟。

景色のいい街をしばらく走ると大きな商店が見つかったので立ち寄ります。すると店内にいた人に歓迎されて、英語のわかる人に通訳されながら旅の話をすることになりました。

するとお金はいいから好きなものを持っていけ、と水やら食料やら買おうとしてたものにあれこれ足されてしまい、チャイ、バクラブァ、タバコをご馳走になってしまいました。

治安が悪いと聞いていたけれど、やはり来てみるまでは分からないものですね。むしろやり過ぎなほど人に良くしてもらえる機会が増えてきて、どうしたらいいのかと思うこともあります。

 

それでもやっぱり人の気持ちが嬉しくて噛み締めながら走っていると、senobaという街を見下ろせる林道を見つけました。

今日は人も景色もほんとうにいい出会いばかりで最高の1日です。

夕方日陰にテントを張ってもまだ暑いので、サイドバッグに入れておいた水を被りますが完全なお湯。それでも濡れた服のまま風を浴びればいくからマシになります。

 

この後トルコの野宿でずっと悩まされることになる謎の植物。乾燥したこのトゲトゲがあらゆる布にくっつき、何かの間違いで踏んづけたりすると血が出るほど硬いです。

おやつ代わりのフルーツ。ジュースはぬるくなっていけませんが、これなら野宿でも爽やかな甘味を楽しめます。

19時ごろになると街でアザーンが流れ始め、いい風情だなあと浸っていると山中にいる野犬が共鳴して遠吠えを始めて笑いました。20時ごろに陽が落ちてやっと少し涼しくなります。

翌日は5:30に朝日を浴びて目が覚めました。こう書くと優雅な目覚めのようですが、朝日すら日差しがキツく、暑くてとても寝ていられないのです。

水補給。たまにこれは飲めないかも、という味の水はとりあえず汲んでシャワーや生活用水にしています。地元民が普通に飲んでる水でもお腹を下す確率は3割ほど。

山岳地帯を抜けてしまい、うんざりするほどまっすぐな地平線の見える道を走ります。気温は40度を超え、ドライヤーの風を浴びているような熱波が吹き付けます。

今日も音楽をかけたり頻繁に水を浴びてどうにか走りましたが昨日までとは景色の魅力が天と地。意識を保つのに精一杯でした。

トルコの南部は街が近くにあっても道路沿いに飲食店があることは稀です。探すのが億劫でも街中に入らないと食いっぱぐれるので気をつけていました。

見つけた食堂で歓迎されて、写真を撮らせてくれたりケバブの味見をさせてくれました。

肝心の料理もナスの焼き浸し?が絶賛。よく出てくる豆のピラフも程よい塩味で失われたものを取り返すように貪りました。

店を出る時も暑さで人目を憚らず道路でペットボトル水浴びをしていると、店員さんがペットボトルに冷たい水道水を補給してくれました。本当にありがたい。

もらった水も無くなってフラフラしている時に、急に大きな岩山が現れたかと思うとその上に街が立っていることに気がつきました。

暑さが見せる幻か、と思うほど美しい街並み。マルディンというそうです。

山の上に土産物屋や飲食店が並ぶ旧市街があり、一方通行の道が車や人でごった返しています。無料で配ってた冷たいチャイ?が信じられないほど不味くて意識がはっきりしました。

バイクを止めて綺麗な路地や階段を歩いて市街地を見てまわります。

 

階段が続いているので登ってみると、大きなモスク?にやってきました。地平線と市街地を一望できる素晴らしい展望。流石にこの暑さの中階段でここまで登ってくるのは応えましたが、思い出に残る景色です。ほんとうに南下してきて良かった。

警察の車両。バイクに乗る人も増えてきました。

マルディンを抜けてディアルバクルという街までやってきました。何度水を浴びても気が狂うような暑さで、さらにこの街は非常に走りにくくて信号で捕まるたびに気を失いそうになります。

暑さでご飯も食べていなかったのでケバブ屋へ。やはり日本人だというとすごく嬉しそうにされます。胃が受け付けずテイクアウト。

街の北西に湖があるようなので今日はそこを目指すことにしました。

マルディンで時間を取りすぎたのか陽が暮れ始め、焦ってる時にガソスタで貰ったチャイ。焦った心と冷たい飲み物ばかりで弱った胃腸に効きました。

最寄りの街を抜けると砂利ダートが始まりますが、地図で想像していたよりずっと民家と畑が続きます。焼畑をしてたりスプリンクラーがどこまでも広がっていて、周りの民家も暮らしぶりが豊かそうです。

野宿する身としてはすっかり当てが外れてしまい、トルコ人の土地活用力に舌を巻いていました。こんなに広い国なのに無駄な土地人が来ない場所があまりにも少ないです。

完全に陽がくれた頃になんとか湖まで降りられる道を見つけて真っ暗な中テントを張りました。今日は酷暑の中なんと400キロ近く移動してきたようです。暗くなるまで走ることは滅多にないので良くも悪くもペースを乱される1日でした。

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