セロー250でユーラシア大陸横断 5

5月18日

朝から雨。せっかく2泊してるので10時まで寝ましたが、同室の3人はまだ夢の中。北海道のライハを思い出す宿です。

朝飯でもと外へ出るとまた偶然トゥラと会えたので話していると、バイクを中に入れた方がいいと言ってくれて一緒にホステルのある建物に運んだのですが、ノープロブレムというトゥラの主張もむなしく後で怒られたので結局外に戻しました。

昨日も行った食堂で朝ごはん。

ドアを押さえてあげたおばあちゃんにやたら感謝されたり、店員さんがとても親切だったりでやっぱりいい雰囲気の街。

さらに食後に一服しようと不調なライターをかちかちしてると通りすがりのおばさんがさっとライター出して微笑んでくれて、なんだこの素敵体験は…と慄きました。

3時間かけてブログを更新し、気分転換に街歩き。

広場でアイスを食べて一休み。

トゥラが街を案内してくれる予定なので、人や町並みを見るのに専念します。アジア人が少なくてどうしても浮いてしまう感じですが、歩いてる人はとても穏やかで危険を感じることはありません。

適当に歩き回ってると大規模な市場を見つけたのでウキウキで潜入。

全力で冷やかしを楽しみました。なんか買ってもよかったのですが、あまりの人込みでロシア語通じない日本人がモタモタ買い物するのは気が引けてしまいます。

いい時間になったので宿へ戻るとセルゲイが話しかけてくれてグーグル翻訳で会話を楽しみます。キルギスの人も話しかけてくれて、ホステルのお姉さんに通訳してもらいながら会話。

5時前になりトゥラのお店へ行くとコーヒーを出して歓迎してくれました。仕事が終わるのを待って二人で街を歩きます。

メインストリートを案内してくれてあれは昔のコミュニズムの集まりの本部だ、とか役員の本部だとか一目じゃわからないことを教えてくれます。

彼の好きな店や巨大なアムール川、遊園地やスタジアム、博物館とたくさん歩いて回りました。なるべく2人とも英語で会話して難しい単語や文法はグーグル先生にお任せ。なんて良い時代に旅をしたんだろうと思います。

そのうちどしゃぶりになったり止んだりを繰り返す天気になり、雨宿りしながら二人して雨に悪態ついてタバコを吸って過ごします。

まさかの同じ25歳で日本の漫画、ブリーチやヘルシング、ベルセルクの話で盛り上がりました。映画の話をしたらタランティーノが好きだというので俺はレドボア・ドッグスが好きだよ!あのたばこ吸うシーンがかっこよくて、と伝えると臨場感たっぷりの物まねを繰り出されておおはしゃぎ。

伝わる嬉しさが凄いです。オタクしててよかったなぁ。

トゥラが一番好きだというチェコの郷土的なお店に連れてきてもらいました。ビールがとっても美味。お姉さんたちが伝統衣装でスキップみたいに店を駆け抜けて声を張り、なぜかこぎれいな豚が店を歩き回り始めて凄い楽しい店です。

おごってくれるというので断るとじゃんけんになり、君が勝ったのでここは俺が出すといわれてしまいました。完敗です。

お互いの話になり色々聞くと、過去軍に勤めていたりバーテンダーをしていたりと多彩な経歴の持ち主でした。好きなお酒はジンでやっぱりウォッカは嫌い。

僕のこれからのルートやお互いの夢、ロシアのアングラな部分の話など携帯の充電がなくなるまで話し続けました。

夜は彼女との約束があるから、と言っていたのですが家に呼ばれることになり道中ビールを買い出しして彼の家へ。

外は酷い雨で坂道が川になっているような状態です。彼の家は静かな住宅街のマンションにあって友達とシェアハウスをしています。だいぶおしゃれできれい。

部屋で互いに好きな音楽を流しながらおしゃべりの続き。僕の番になりthe pillowsを流すとこれ知ってる!と言われてまたまた共通点が。

彼は2年後にモスクワに移住して、それからデンマークに店を出したいんだそうです。でもいまの彼女はそれを許してくれないと悩んでいました。

時折煙草を吸いにベランダに出るとレンガ造りの建物の合間から街が一望出来て絶景です。

彼の家族の写真やコレクションしてる世界のコインを見せてもらったり。日本円が無かったので100円をプレゼントしました。

彼にはコーヒーメーカーの形をしたかわいいピンバッジをもらいました。かなり気に入ってウエストバッグに装着。

ロシア語講座を開いてもらって各種あいさつを習得しました。旅の心配をしきりにしてくれて、色んなアドバイスをしてくれます。そのうち寒いから服や寝袋を持っていけ、と色々出してくれたのですが流石に断ってお礼をいいました。

そのうちルームメイトが返ってきましたが、彼もクールでいいやつでした。

22時まで話し続けてついに彼女から呼び出しコールが来たのでお開きに。

僕のことをリアルクールメンとおおげさに呼んでくれて、また会おうと抱き合って別れます。

夜の街をずぶ濡れで歩きながらただただ幸せを感じてました。

中学英語しか喋れませんがとにかく言葉を発すれば会話になるんだということに気が付きました。会話は2人でするものだから2人で会話の意味を考えて話せばいいんですね。とはいえより色んな話がしたいので勉強をしようと思いました。

宿で寝る前にキルギスのビシュケク出身のマホメットとおしゃべり。お互い全く言葉が通じず身振り手振りでなんとか同い年であること、奥さんがいること、道路工事の仕事をしていることが分かりました。

彼が非常に朴訥としていて人擦れしてなくて、とても素敵な男だったので俄然キルギスが楽しみになりました。

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コメント

  1. コボコボ より:

    毎回楽しみにしています。
    穏やかな文面なのに、なぜかハラハラドキドキしています。
    道中の安全を!

    • tekkamenn4 より:

      ありがとうございます!
      とても見る目がおありなんだなと笑ってしまいました。そのうちなにをやらかすのか自分でドキドキしています笑