9月27日
再び体調を崩してしまいました。また下痢がやってきて気だるさも取れません。大事を取ってもう1泊することに。
11時過ぎから郵便局へ。お土産を日本に送りに来ました。サマルカンドから日本にお土産を郵便で送る方法が調べても出てこないのでレポートしてみます。
郵便局の場所はこちら。
建物に入って左奥の受付でロシア語の伝票を渡されるので上から名前、ウズベクの住所電話番号、日本の住所電話番号、品物の品名などを記入していきます。親切なおばちゃんが受付をしていてわからないところは嫌な顔1つせず丁寧に教えてくれました。
ティーポッドをはじめとして割れ物ばかり買ってしまったのですが、郵便局で送るための箱を用意してくれて中にもカッターで発泡スチロールを切って隙間を埋め、厳重にパッキングしてれるので安心です。
はじめ箱が小さすぎるのではと思ったのですが、魔法のようにすべて収まっていくのは圧巻。旅人は見習いたい職人技。
さらに麻袋を縫って箱を包み、閉じた縫い目をろうで封印してくれます。もう作業自体が面白く手際がよいのですっかり魅入っていました。
今回は1.825kgで300000スム。日本円でなんと3400円弱です。
これでほんとうに日本まで送ってくれるのでしょうか。だいぶ高くつく覚悟で来ていたので嬉しいのですがちょっとだけ不安。麻袋とろうなんて使っているのになにやらコードを印刷したと思ったらこれでネット追跡できるのよ!と教えてくれました。すごい。
今回バイクで旅するのでお土産は送らざるをえなかったのですが、中央アジアをバックパッカーで回る人も荷物になるものは郵便局で送るというのは1つの手ですよね。
お昼にハンバーガーを食べて宿でごろごろ。夕方になると多少復調してきたのでバザールで両替と買い出し。カレーのスパイスを4種購入したのでしばらく自炊ライフが潤いそうです。
夜は近所のお店でラグマンとシャシリクで夕飯。ここのラグマンがとてもおいしくてスープまで飲み干しました。いまは選択肢がなく飽きるほど食べているメニューですが、いつか日本で思い出したときに大変そうです。日本で食べられるのでしょうか。
宿でビールを囲み晩酌。沖野さんといるときは毎晩ペットボトルビールをシェアするのが定番になっています。宿のスタッフが無料で水餃子を出してくれていいおつまみになりました。
tripLEというホステルで1泊10ドルですが、朝食がついていて共有スペースも広くバイクを離れの中庭に止めさせてもらえます。部屋は10人ドミトリーですが、ベッド1つ1つにカーテンとコンセントがついて綺麗で居心地のよいところ。
去年出来たばかりだそうです。軽くですが日本語をしゃべれるスタッフもいました。なにより観光地へのアクセスが抜群です。反対にスーパーやレストランはないので長期滞在なら他のホステルがよいかもしれません。
9月28日
宿を11時前に出発。サマルカンドから西へ270km離れたブハラという街を目指します。ウズベキスタンは観光地のある町がここともう1つ合わせ3か所有名で、街をつなぐように西へ走ることになります。道中は驚くほどなにもありません。何もないと聞くと何か見つけてやろうというのが僕の旅なのですが、今回は地図を見ても全く琴線に触れるものがなく、長旅のダレと体調の微妙さでそんな元気が湧いてきません。
270kmを4時間弱で走り切りブハラに到着してしまいました。道中は2~3車線の幹線道路で左右には畑と市街地。途切れることなく町が続くので野宿をするのは相当難しそうです。なんとなくロシアのシベリア横断道を思い出しました。
payraviyというホステルへ。ここもブハラにちらばった観光地を線で繋ぐとちょうどど真ん中にあって立地は最高。1泊10ドル。中庭にバイクを入れられます。部屋はベッドにカーテンこそないものの快適です。
サマルカンドと比べかなり小さな町で、15時過ぎに到着したのに3時間ほどで街を一周出来てしまいました。建物に青色が薄い代わりに石の質感が際立ち、僕は好きな町なみ。観光地と観光地を繋ぐ石造りの路地や住宅地を歩くのも楽しいものでした。
宿に帰り自炊。さっそく昨日買ったスパイスでカレー。シルクロードでスパイスを買いカレーを作るのはなかなか風情があってよい感じ。トマトがないのでケチャップを入れてみたらかなり美味しく仕上がりました。市販のルーとはぜんぜん違う風味で色んな具材やスパイスを試してみたくなります。宿のおばさんが本当にいい人で使った食器を洗おうとすると洗ってくれて、くつろいでいてと言われてしまいました。
夜の共有スペースに寝転がると風が本当にここちよく幸せです。しかし長居していると寒さを感じ、やはり中央アジアにも秋が迫っているようです。もう1泊する予定をキャンセルし、次の街に向かいたいと思います。
9月29日
朝ごはんを食べて中庭でだらだら過ごし10時過ぎに出発。寝るときにつけていたはずのイヤホンが起きたら見当たらず、おまけに寝不足でやる気が起きません。遺跡とバイクで写真を撮り街の外に出ると、今日は道の周りに建物がまばらでしばらく走ると畑が荒野に変わり、やがてどちらを向いても地平線の道に。モンゴルでゴビ砂漠に向けて走るときにこんな景色を見ました。
砂漠ですがTシャツ一枚で走っているとやや寒いほどで、はやく先へ進まねばという気持ちが強まります。
お昼に立ち寄ったカフェ。食べ物はサモサと揚げパンしかありませんが、店員とお客さんが
とても感じよくて食後のまったりする時間を楽しめました。ウズベクの人は穏やかで中央アジアで一番付き合いやすいかもしれません。
ブハラから次の目的地ヒヴァまで450kmほどで、14時までに230kmほど稼げました。今日街まで行くと観光せず10ドルの宿でただ寝るだけになってしまいますし、そろそろ1人でキャンプを楽しみたかったのでメインの道をそれて砂漠の中にやってきました。
タイヤを埋めながら15時くらいに砂丘の上でテントを設営。地平線を見ながらお酒を飲んでいるとここのところ疲れていた心がほどけていくのを感じます。雲が広がっていたので察していましたが、やがて弱い雨になりました。砂漠での雨はなかなか乙で風情があります。
今日も食べたくなってしまって砂丘の上でカレー。やはり美味です。ナスや鶏肉など入れてみたくなります。スパイスがなかなか減らないのでしばらくはお楽しみが続きそう。
雨が上がると虹も出てきて空が青く、夕焼けも。一泊して正解な1日でした。