8/19
暑さが厳しく山の上にテントを張りましたが、朝から痛いくらいの日差しです。
朝ごはんにしたプルーンが熟しておらず悲しい思いをしました。
やはりオレンジなど食べなれた果物は安定しておいしいです。
山間に立つテトヴォという街にやってきました。大きなマンションなどが立つ一方で、トラクターや家畜が引く馬車が農作物を運ぶ田舎らしい景色も見られます。
郊外の幹線道路にはいろんなテナントの入った大きなスーパー。中心部には市場やモスクもあって賑わいがあります。やはりモスクの周辺に来ると顔立ちも様々でした。
いい匂いのするお店に地元の人が詰めかけていたので入ってみることにします。
焼きたてサクサクのパイを出すお店で中身はチーズパイでした。
ハチミツが塗られてるのか表面がほんのり甘くておいしいです。飲むヨーグルト、アイランがよく合いました。230円。
バイクに乗ったアジア人なんてまず来ないみたいで、大きな町よりひときわ視線を感じました。
町からよく見える大きな山に登ってみると、テトヴォ城塞という砦跡に着きました。
町が一望できる砦の中にはなぜか馬が飼われていて、文化財の扱いがおおらかすぎて笑ってしまいました。
町とは反対方向の山の上にも張り付くように立つ集落が見えたので向かってみることに。気軽な寄り道でしたが絶景の予感がしてきます。
崖沿いのダートを進んでいくと景色が開けてきて、先ほどの城塞からも見えなかった集落が一望できました。写真撮ってたら馬に乗った地元民も通りかかって出来すぎなくらい情緒ある風景。
集落の名前はヴェジツェというそうです。寄り道でたまたま見つけたという思い入れもあって、ここが北マケドニアで一番美しい場所なんじゃないかと感動しながら散策していました。少なくとも僕の記憶の中では一番です。
まだ山に向かって小さな道が続いていることに心惹かれましたが、目を凝らして先を見ていると先ほどのような馬に乗った人の姿が見えていたので、邪魔になるのも気が引けてきました。この辺で引き返して町に戻ることにします。
正直こんな国さっさと出ていきたいぜとやさぐれていましたが、寄り道して本当に良かったです。
テトヴォの町に降りてレストランでキョフテという肉団子を食べました。中央アジアではこういうタイプのシャシリク(串焼き肉)があったので懐かしい感じがします。
テトヴォの町から南下してマヴロヴォ湖という湖を目指します。荒れて道幅の狭いアスファルトには砂が積もり、交通量も多いので巻きあげられた砂塵が目とのどに入ってきて参りました。
そんな道先になぜかおしゃれなカフェがずっと続く区間があって、道とまばらな住宅地のみの田舎道なのにあまりにもカフェだらけなのが面白くてつい立ち寄ってしまいました。
ストロベリーアイスとアメリカーノを注文して道を眺めてるとナンバーなしのモトクロッサーやバギーがたびたび走っていて面白い景色です。店先に流れる異国のラジオも相まっていい雰囲気でした。
Wi-Fiが使えたので宿の予約も済ませてしまいます。カフェのお会計をするとなんと60デナール、日本円で150円! この国の物価がまたわからなくなってしまいました。明らかにテトヴォから人の感じがよくなったしボラれなくなっただけかもしれません。
笑顔で話しかけてくれる人が多いし、しかもわざわざ英語で声をかけてくれる人ばかりで気も楽です。現金にもすっかり北マケドニアが好きになってきました。
到着した湖は湖畔沿いに教会がいくつか立ち並びなかなか風情があります。避暑地らしく湖畔一帯が涼しくて生き返る思いでした。
湖畔で涼んだ後今日宿を取ったプリレプに向かいます。北マケドニアを楽しむ気持ちが出てきたのでカフェで調べた観光地。宿もスコピエとは比較にならないほど安くて楽しみです。2時間快走で野宿してるとなかなか走らない時間帯の景色が新鮮でした。
プリレプの商店でマケドニアのタバコを購入。お店の人によるとこの辺にちょうどタバコの産地があるそうです。独特な山に囲まれた面白い街ですが、暗くなってきて急ぎ宿へ。
中心街から外れた住宅地にあるゲストハウスantikaへやってきました。ゲートと広い中庭のある一軒家で、中に入るとびっくりの素晴らしいお部屋です。
メモし忘れましたが100年くらい前の建築?でみられるだけで嬉しいのに泊まれるなんて、と感激でした。しかもお値段1440円。宿の人も超親切でWi-Fiも爆速。ありえない価格です。
買ってきた安サラミにマケドニアビール、マケドニアタバコでいい晩酌が出来ました。
ここ数日のドタバタで疲れていたのでよく休めそうです。