セロー250でユーラシア大陸横断 66

10月17日

川沿いの落ち着く野宿地なので昼までのんびり。バーナーが壊れてるせいで朝も夜もパンハムチーズの生活。おいしいけどかなりストレスになってきました。

崖沿いの林間ダートを走って高度を上げていくとだんだん赤と黄色の紅葉が増えてきて華やかです。その奥に切り立った岩山と秋の色をした高原も見えてなんとなく長野を思い出します。

久しぶりの山ダートに最高の気分だったのですが急にフロントに違和感があり確かめると残念パンク。フレームを気遣って相当ゆったり流していたのですが…。

急こう配のダートをかなりの距離走ってきていたので進むか引くかしばし悩みます。細くて急な道の割には4駆の車がそれなりに通ってるし地図では町がありました。下りでフロントを酷使して戻るよりこのままちょっと上ってどこかで工具を借りた方が安全そうだと結論が出たので進んでいきます。

絶景ぞろいの中央アジアに引けを取らない景色になってきました!思わずスピードを上げたくなりますが、フロントがふらつくうえブレーキも普段より効かないような感じなのでゆったりと。かえって景色をじっくり楽しめてよかったかもしれません。下りで対向車がこちら側にはらんで降ってくるのがちょっと恐ろしかったな。

いやーなんとなく寄り道してみただけなんですが。自分の嗅覚が恐ろしくなりますね。入国2日目ですがもしかしたらこれがジョージアハイライトになってしまうかもしれません。

峠には十字架と教会の跡。ほぼイスラム一色だった中央アジアからくると宗教の変化も面白く感じます。

峠の上はこんな展望。山に囲まれた谷間にジグザグのダート。映画やCMに使えそうです。一番てっぺんは雪も残っていて風が吹くとなかなかの寒さ。

先ほどの峠から流れ出した川沿いを走っていくと青い湖、つり橋でしか渡れない崖沿いの集落が現れます。初めて見るタイプの建築でファンタジー感あふれる造りに一目ぼれ。

川沿いのぬたぬたドロドロの道を走っていると大量の羊の群れ。こういう放牧は久しぶりに見ました。それから何度か羊で一時停止。水のように流れてくる羊の前にバイクは成す術がありません。やっぱり羊飼いの人はフレンドリーだし犬もつぶらな目でこっちを見てきて吠えることもありません。ノンストレスでした。

しかし時たま後ろからやってくる車が羊の群れにクラクション鳴らして突っ込んでいて、現地の人はどちらも大変そうです。

最後の峠を登りきると開けた丘とゆるやかな一本道になりました。山をバックにかわいらしい家々が並びます。良い景色ですがあてにしていた車屋さんはとてもなさそうなので民家にこんにちは大作戦。

シーズンオフだからかどこも人気がないのでゲストハウスに行ってみます。そこのおじいさんおばあさんには英語が通じなかったのですが、お客のロシア人が通訳してくれて事情が通じます。

チューブのパッチを出してくれたのですが、肝心のポンプと工具は息子が帰ってこないと場所が分からないとかでしばし待ちます。

コーヒー出してくれたり身振り手振りで話して楽しく過ごせたのですが、1時間経ち日が暮れ始めてしまったので今日はお暇して野宿することにしました。道具借りるなら泊るのが筋かと思うのですがここもすでに店じまいの冬支度中。通訳助けてくれたロシア人たちもほかの宿探しに追われていました。

集落手間の松林に入って野宿です。まさに秋山という雰囲気で木々の甘い香りや、薄暗い森に映える黄色の紅葉に落ち着きます。良い夜なのでゆっくり焚火をして過ごしました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク