5月15日
宿を9時に出発。ウラジオストクは大渋滞で中々進まず。
車の運転マナーはとても良くて歩行者がいると必ずみんな止まってくれます。
スーパーでじゃがいもの総菜とパンとコーヒー、マルボロ購入。
買い物が楽しくて意味なく店内を散策。
会計時に店員さんが言葉が通じなくても色々察してくれてありがたい。
街を抜けると海にかかった低い橋があり、渡ったところで朝飯。
結構デカい魚が跳ねててみんな釣りをしていました。
海はここでしばらく見納めで、次に見るのはきっとギリシャの地中海。
なんだが急にわくわくしてきました。
メインの国道がバイパスというか高速道路のようで100km以上で流れてます。
90kmくらいで譲りながら快走。だんだん景色が開けてくると想像以上に
景色の果てが遠く、広くこれが大陸なんだ!と大興奮。
写真ではとてもこの凄さが伝わらずカメラを触っては焼きもき。
カメラ自体この頃触っていなかったのでリハビリが必要そうです。
街の出口に警察のチェックがあり、誘導されて呼び止められましたが言葉が分かりません。
なんとなくお互い笑っているとどこまで行くんだ、という仕草をされたので道を真っすぐ指さすと
行って良しのサインが出ました。なんだか聞いていたよりみんなよく笑うし明るい感じで接しやすいです。
道に高低差があると開けた牧草地が延々と続いているのが横目に見え、
延々と続く道路が真っすぐに一望出来てただ走っているだけで楽しくなってきます。
海から離れて内陸に入ると急にからっと晴れて温かくなってきました。
森の間を抜けるようなところだと良さそうなダートがいくつも道の脇に現れて目移り。
とうとう我慢出来なくなって開けた農道を上っていくと想像を超える絶景が。
走っているとあまりの気持ちよさに発作のように笑いが止まらなくなり、
ただただ幸せです。日本での色んなことが思い起こされ、
2016年に海外へ行こうと決意した当時の自分についに来たぞ!と言ってやりたくなりました。
緑の丘を越えて下りに入ると遠くに街が見え、長い長いロシアの列車が貨物を引いているのが見えます。
草原にバイクを乗り入れて足を投げ出して座り、たばこで一服。大満足です。
草原を出たあとはカフェで読めないメニューを指さしで注文して
じゃがいも、豆、ベーコンのスープでランチ。
出るとき地元のおじさんに笑顔でグッドラックされて嬉しくなります。
その後初めての給油。
いくつか油種があるので92という種類のガソリンを入れるレーンに並び、
窓口で先にお金を払います。ケータイのメモで「92 10」と番号と入れる量を伝えて
給油。7L入ったのでバイクを動かして窓口に行くとおつりを返してもらえました。
16時を回ったので買い出しして、今日は野宿。
スーパーを探そうと地図を見るとデカい湖が目に入ったので湖畔を目指して走ります。
道中田舎のスーパーで色々買い出して、さらに町はずれへ。
途中の農道でふと横を見ると地平線まで続くダートが。
生まれて初めて地平線を見て感無量です。ただの道をしばらく眺めて満足するまで地平線に向けて走りました。
すっかり遅くなって湖の近くまできたものの、どうも湖まで道がないようでした。
地図にない荒れたダートを走っていると面の前から家畜の大行列が。
観てみたかった初めての景色の連続で今日は本当にいい日です。
更に奥へ進むとどんどん道が荒れていき、引くに引けず行けるとこまで行くと
目の前が川の道に出て脇にテントを張れるスペースがあったのでここがロシア初野宿地に決定。
夕食はトマトコンソメスープパスタ。とっておいた今朝の総菜じゃがいもとビールが良くあいました。
20時を超えても空が明るく綺麗ですが、なんだが1日が長くて疲れました。
5月16日
7時に目が覚めても寒すぎて起きられず。
8時を過ぎてやっと暖かくなってきました。
日中は20度前後の気温も夜は一桁まで下がりました。
風が強いのもあります。テントが強風でひしゃげてしまって大変。
昨日スーパーで買った一斤40円の食パンを切って焼いて、
これまた80円でたっぷり入ったはちみつを塗って朝食。
流石はちみつで有名なロシアだけあってとてもおいしいのですが
全く使いきれる気がせず後悔してます。
楽しいし野宿をするうえで避けては通れない自炊ですが、
ロシアはご飯が安くておいしいし、なるべくならお店や出来合いのものを
楽しんだ方がいい気がしてきます。
食後に川を見ながらコーヒーで一服して9時過ぎに出発。
昨日通りすぎた田舎町をバイクで一回りすると
あまり見たことないタイプの建物がいくつも見られて面白いです。
日本でも地方によって変わる地元ながらの建築が好きなので
今回の旅のテーマの一つとして楽しんでいきたいと思います。
どこの家も畑に大きな檻や策があってこれまた大きい、いかにも実用犬といった感じのわんちゃんによく吠えられました。
何に使うかわからない不思議な建物。
林の地道を歩いていくと森の洋館のような雰囲気で現れてなんだかやたら心躍ります。
ほんとの田舎なのに結構自転車や徒歩の人を見かけました。
地元の人が何人も釣りをしていていい雰囲気です。
ロシアのトラック。素敵です。
田舎を抜けてハバフロスクという大きい街につなぐ道路に戻ります。
90km前後で走ると距離は稼げますがやっぱり疲れます。
森の中でちょっと一休みしようとしたらヌタヌタだった道。
ガソリンスタンドはあるのに急に道沿いのカフェがなくなってしまい、
お昼を過ぎてかなり空腹。やっと見つけたお店で先日覚えたピロフという
中央アジア風ピラフというか炊き込みご飯を頼むもニェット(ノー)。
美人な店員さんに何か適当に、とメニューを指さすと
ボルシ?と聞かれたのでダー!(はい)と答えてお金を支払います。
これがかの有名な…と出てきたボルシチを撮って食べるとなかなか美味です。
トマト風味の食べやすいスープにベーコンとか玉ねぎが沈んでます。
とろとろの塊肉がひとかけらあって幸せでした。
真ん中にサワークリームの塊がでんと浮かんでいて、味変したくなったらこれをちびちび崩していきます。
これが酸味が効いていて美味。マヨに近いけど遠いような…という感じ。
食後のチャイも飲んで出発。
まだ15時ですが疲れてしまったので、先に川沿いに野宿地を見つけ
近くの田舎町の商店で買い出し。荒れたダートの奥へ行くと川横の広場が
ありましたが、日本ではまず車が来ないようなところにもたき火の跡。
ロシア人の開拓精神には頭が下がります。場所を移すと池の周りがいい感じに野焼きされて景色の良いところがありテントを設営。
17時前ですがビール飲んでまったり。
ウインナーだと思って買ったものが何かのペーストを無理やり固めてたような
もので焼くとどろどろになり、チーズは味がせず食感もゼリー風…。
大失敗で結局米にふりかけの夕食。
釣りをしたけど坊主の上に竿が壊れてしまいました。
うまくいかないもんです。
夜テントに入るとこんなところまで車が来てしまいました。
高台からこちらを見て笑ってる気配が伝わってきてどきどき。
荒れた道の奥とはいえ街から近すぎたようです。それにしてもなぜこんな時間に。
日本ではゴミが落ちてたり人が最近来た気配(今回でいうとたき火や野焼き)のあるところでは野宿しないのですが、景色にひかれて横着したのが失敗でした。
30分ほどでいなくなったので外へ出ると月あかりで辺りが良く見え、
水鏡になった池に月が写っていました。
コメント
写真を見ると、日本とロシアの違いがよけ伝わってきます。大草原、走ってみたいなあ。
いつも楽しみにしています。そろそろいろいろの疲れが出始めるかもしれませんが気をつけて
大草原目の前にするとほんとうに言葉がでなくなりますよ!
ご心配の通り疲れが出始めたので今日は休息中です。
ありがとうございます。
お!旅の楽しさがそのまま伝わってきますね^^シベリアでこういう寄り道をする方の記事はあまり読んだことがないのでなかなか新鮮ですね。ただ、人が多いところでは危険も隣り合わせになるのでお気をつけてください。旅の無事を祈ります。
寄り道が旅の醍醐味だと思うのでこういう楽しみ方で世界中回っていきたいです。
十分用心して旅を続けていきますね。