セロー250でユーラシア大陸横断 119

9/13

珍しく早く起きて7:30発。朝霧がわいて酷く冷えました。凍えながら山を超えてシナイアいう街へ。

朝のさわやかな空気の中をバイクで散策。

シナイヤ僧院という綺麗な教会を見て、今回の目的地ペレシュ城へ。

城のある山のほうへ向かうと坂上に豪奢な建物がいくつも並んでいて期待が高まります。

駐車料金と城への入場料が合わせて1920円。かなり高額で一瞬気おくれしましたが、昨日のフニャド城の楽しさに後押しされて入場することに。入場時間すぐに来ましたが人が多くそれなりに並びました。

チケット買って進むとコの字型に中庭があってとても綺麗。中の階段を登ると信じられないくらい美しいホールがあります。天井は一面ステンドグラスで、光が差し込む吹き抜けの2階にも廊下が続いていました。上に上るにはまた別料金なので今回は入れません。

ペレシュ城はルーマニア王朝の夏の宮殿として19世紀ごろに建てられたそうです。ここに住んでたらどんな気持ちになるんでしょうね。

壁や柱一面に精巧すぎる細工が施され見ていて全く飽きません。何百年か前の人が話し合って考えて作っていったのを想像すると偉大な仕事すぎて頭がくらくらしてきます。

この辺日本人からするとあざとさのようなものを感じてしまうほど中世ヨーロッパ。

椅子一つとってもこの密度。

全体的に薄暗いので窓辺に差し込む外の光がより綺麗に見えるつくりになっています。

何部屋あるのかわかりませんが映画のセットにしたら何本分撮れるんだろう、と考えてしまいます。

ツアーで人が多すぎるのが残念。奥の順路も立派な廊下や鎧、武器や机類などの調度品を見られました。1階だけとはいえ値段相応の見ごたえある場所でした。

シナイヤから大渋滞の道を抜けてブラショフへ。大きな時計台と教会のある通りがこれまた絵になる街です。

街のしゃれた空気に充てられて有名な観光レストランでサルマーレというロールキャベツを頼んでみました。酸っぱいだけで旨みもなく悲しくなります。2000円もしました。なんで人は失敗から学ばないのでしょうか…。

通りの建物を眺めながら歩いてたら黒の教会という街の中心にある大きな教会に着きました。チケット必要ですが人が少なかったのもあり、この大きさの教会の中で感じる静けさがなかなか良かったです。

大きな通りは歩きつくしたところで街のはずれに行くとロープウェイがありました。山の上に展望台まがあるようです。歩いて登れるみたいだけどしんどいから登りだけ利用することにしました。640円。

かなりの展望!黒の教会は近くからだと大きすぎて全形が分かりませんでしたが、遠くで見るとかっこよすぎる建築でした。ブラショフ自体も上から一望できると纏まりがあっていい街です。

山から街に戻る道が意外と険しく、日差しも強くなってバテてしまいました。アイスで休憩。こういう軽食やパンはは美味いのに…。

北上してルピネ城砦という場所に来ました。丘の上にひときわ目立つ城跡。ロマンのある景色です。

有料だけど値段が安く、そして相応の中身といった感じでした。現役の美しい建物を見すぎたせいで物足りませんが、城跡としては想像をかきたてられる良い場所だと思います。

城下町のスーパーでぶた肉やパプリカなどを購入。今日は近くで野宿します。城跡の丘の奥に景色のいいダートがあり、畑の脇を抜けて森の入り口まで続いていました。道のない森の中、木の間を縫って走り平坦そうな場所に設営。

調子の悪かったガスバーナーが完全に沈黙。燃料が噴射されなくなってしまいました。近くにちょうどいい穴が空いてたので、その穴の中に焚火を起こして鍋を入れて調理しました。

ぶた肉玉ねぎにんにくパプリカを鍋に入れて火の上に置くだけ。玉ねぎがどろどろになったところでパプリカペーストを入れて完成。豚肉がちゃんと柔らかくて、玉ねぎはどろっと、パプリカはしゃきしゃきして完璧!旅の中でもトップクラスの自炊飯でした。

鍋いっぱいに食べて700円くらいだから毎日やりたいくらいですが、バーナーが壊れてしまって明日からの食事に頭を悩ませることになりそうです。外食が美味しくないという身を張った調査がここにきて悪いほうに効いてきました。

9/14 

テントを片付けていると近くでガサガサと音がしました。

最近よく見るリスかと思いきやデカいクマが2匹、目の前を通って坂の上に駆け上がっていきました。あまり刺激しないように咳払いを数度したら逃げてくれて一安心。

森を抜けると昨日の城跡を見ながら丘を下れる、ルーマニアのハイライトになりそうな景色。

シギショアラへ。大渋滞してるし調べ物ができそうなカフェがなくて、いったんそのまま街を抜けてしまいました。

二十キロ先のレストランで調べるとドラキュラのモデルで有名なブラド公出身の街だし、景色もいいみたいで仕方なく戻ることに。

大きな時計塔や可愛らしい建物が並ぶ通りが見られる。懲りずに外食へ。セルフ式でこれまでで1番マシな味だがやはり高い。

綺麗な街並みですが、あまりの観光客の多さに疲れてしまいこれまでの街ほどは肌に合いませんでした。一回りして街を抜けると山道で渋滞と時速130kmオーバーの流れを繰り返す道になってしまい疲れた体に鞭を打たれる気持ちです。

休憩がてらバイクのオイル交換をしようと、バイク屋さんへ。

レビューが低すぎて心配になりましたが、親切に工具を貸してくれて自分でオイル交換させてくれたので安く上がりました。

城巡りに満足してきたのでルーマニアの北部を目指して動いています。やはり大きな国土で景色が単調になりがちで、つい地図を見て寄り道やほかの国のことに考えが向いてしまいます。

気合で北上。距離を稼ぎました。単調な風景の中、村の家がかわいらしいのが救いでした。

夕方、いくつか通過してきた田舎の村に初めてカフェを見つけて立ち寄りました。Wi-Fiも使えるし人も親切です。

道端で手を振ってくれる人も増えてきました。ルーマニアは北の方が貧しいと何かで読んだけど、経済的な貧しさと心の豊かさは切り離せないけど別問題だなと思わされます。ありきたりな考えですが。

横の商店でビール買って走り出したのにずっと農地で野宿地が見つかりません。毎日朝や昼間に森を走っているのに不思議と夕方開けたところにいることが多いです。うまくかみ合いません。

農地の奥の山にアクセスできないか脇道のダートを探りますが農地の奥に村、ダートの奥にまた村とどこまで行っても人の気配がします。

モナリウという村の農地の奥に川があり、川越してさらに奥の農地から山に伸びる小さなトンネルみたいな道を進み、なんとか森の中にテントを張れました。明日は雨らしいのであらかじめ宿を取りましたが、川越してこの道を戻れるのか不安。

山奥だし車がしばらく入った気配はない道ですが、遠くから人の声や犬の鳴き声が聞こえて落ち着きません。

ウインナー的な何かとビール、あとは商店で買ったパンで晩飯。パンがめちゃ美味くて嬉しいです。

夜なんか大型の生き物が徘徊してる気配がして、ついライトを向けると犬みたいなヤギみたいな汚い鳴き声が聞こえてくるばかりで姿は見えず。こないだのクマの姿が脳裏をよぎりました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク