セロー250でユーラシア大陸横断 30

7月4日

朝から日差しが強く、汗をかいて目が覚めました。9時30分に国境へ。列が出来ていてがっかりしたのですが10時から開始だったようでその後はスムーズ。パスポートとバイクの登録証を見せて荷物検査。係りのお姉さんが美人で人懐こく笑顔が素敵な方だったので、国境手前の景色を見た時よりよほどロシアへの名残惜しさがわいてきました笑

カザフスタンでもパスポートと登録証を見せ荷物検査。すばらしく仕事がシンプルで時間もかかりませんでした。出入国で合わせて1時間半。いつもこの調子でいってほしいものです。

ゲートを出たものの景色も変わらず人も普通にロシア語を話すのであまり違う国に来たなぁという感じはしません。最初の街セメイまで140kmほどありその間は松林と荒野。街まで来てしまうとイメージしていたよりだいぶ都会で驚き。ロシアのその辺の地方都市より洗練されている気がします。よくも悪くもアジア感薄め。

simカードを購入。ロシアで使っていたBelineという会社で28日間データ通信8GB、通話80分付2000テンゲ。ちなみにカザフの通貨テンゲは現在0,28円だそうです。

さっそくつながった携帯でメールに返信打ちながらタバコを吸ってると、通りすがりのおじさんがポリスに捕まるからここではやめときなーとゆるく教えてくれました。カザフの人も親切です。

うわさには聞いていましたがこの国では警察が結構強いみたいでその後も道端でパトカーに止められている車をたくさん見ました。

この国のことも何も知りませんが、ひとまず南の都市アルマトゥイを目指すことに。中国との国境地帯が山がちで面白そうです。そういえばウルギーで会ったベンジャミンはこの辺の山を登ると言っていたような。大きな湖や川もあるので奥まで行って野宿で数日だらだらするのも良いなぁ。

ATMでお金下ろしてさぁ行くぞ!と思ったらスマホのホルダーが割れてしまって出鼻を挫かれる形に。探すのは至難の業なのでamazonで注文してキルギス行きの荷物に混ぜてもらうことにしました。盗られたサンダルも何件か見てもいいものがなくて微妙に怒りがぶり返してきております。金より手間が惜しい。

郊外のお墓。最初は観光地のミニチュアか何かかと思いました。こういう独特のお墓は色々想像がふくらんで面白いです。日本でも意外とバリエーションがあって与那国島のお墓が薄暗い雰囲気が無くてお気に入りです。

地平線のまっすぐな道を走っていると右手に草が生えっぱなしののっぱらと奥にモンゴルのような木のない緩やかな山。その間に川が流れていて気に入ったので草の中に突っ込んでいき川べりにテントをはりました。砂地なのにテントを出したら強風と雨になってしまって大わらわ。ペグが役に立たないので木の枝を折って代用。

川が結構綺麗で見てると癒されます。気温に引っ張られてか水温も高めでビールはあんまり冷えず

7月5日

今朝もテントの中は灼熱。湿度はないのですがじりじり焼かれます。せっかく川があるので下半身ざぶっと使ってから浜でシャンプー。シャワーをしに宿に行くくらいなら飲み水ですましちゃった方がお得だと最近気が付きました。

すっきりして出発。最寄りのガソリンスタンドで給油せずジュース買って休んでいると、
地元のライダーが来てお話し。話し終えて出発しようとするとなぜかエンジンがかかりません。そのうちメーターも表示されなくなってしまいました。バッテリーの異常のようです。

ライダーさんに手伝ってもらって押し掛け。無事かかったので走り出しますが30kmも進むと
走行中なのに急にブスブスとトルクが抜けていってエンジンが止まってしまいました。警告灯がついてから電気が完全に停止。

最寄りのバイクやまで120kmの荒野です。慌てたまま行動すると状況にトドメをさしかねないし疲れるのでタバコを一服してから原因を調べます。再度押し掛けしてもかからず、電気も戻りません。

まずバッテリーの端子からチェックしていって、断線していたらテープでぐるぐる巻きにして、それでもだめならヒッチハイクかな、と色々考えていたのですがバッテリーを見てみると
砂ぼこりで酷い汚れ。そして端子が若干ぐらついていました。たぶんこれだ!と外して清掃して取り付けてみると一発始動。

ちょっとした故障でも自分で考えて直したバイクで走り出せるとすごい嬉しいですね。

ご褒美にまた次のスタンドで冷えたジュースを買いに行くと地元の人たちに声をかけられました。

道中見つけた謎の廃墟。何に使うか全くわからないところにロマンを感じます。

道の舗装がとにかく酷くて波打っていたりときには落ちたら一発アウトの大穴も。工事も多くてダートの区間では放水のしすぎなのか泥になっておいるところがあってフェンダーのないセローは大惨事に。おニューのヘルメットもこのとおり。フェンダーの重要性が身に染みて理解できます。

カフェで早めの夕飯を食べ街で水とビールを買い出し街の近くの川でヘルメットを洗濯。地元の人たちが泳ぎに来ていてなかなかの賑わいでした。

郊外の草原で野宿。モンゴルとまったく同じスタイルのバイク遊牧をしている人がいました。

この日は初めて地平線に沈んでいく夕日を見送ることができました。夕方水を浴びると風が涼しくていい気持ちです。

夜外に出てみると街が近いのに天の川がテントにかかり、頭の上にも無数の星。椅子を出して煙草を吸いながらしばらく星空を楽しみました。目の前に街があるのに今まで見た中でもトップクラスにきれいな星空です。昼の暑さが嘘のように風も心地良い夜でした。

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コメント

  1. かじ より:

    はじめまして。
    茨城県在住のセロー250オーナー(54)です。遠い国で頑張ってますね。まだまだ先は長いのかな。くれぐれも怪我と病気に気をつけて。
    楽しい記事待ってます。