セロー250でユーラシア大陸横断 8

5月23日

快晴で宿を出発。あまりにも気持ちよくて止まるタイミングを逃し写真はこれだけ。

100kmほど走り朝ごはん。お腹ペコペコです。カツレツにパオズ、マッシュポテトと朝からがっつり。

オーナーのターニャがとてもいい人。旅人の寄せ書きがあるからあなたも書いていって!と渡されたノートを見るとヨーロッパやインド、南米など多国籍な書き込みがずらり。日本人のものもあり、ウラジオストクから2か月かけて歩き旅してる人、73歳でユーラシア8回目の人などかなり濃い旅人の香りがしました。

ターニャ。お店のテーブルクロスが桜柄で嬉しそうに見せてくれました。

湿地帯と白樺の景色に砂の丘や赤松が混じり始めました。走りながらも退屈しないのが嬉しいです。

wifi目当てで大きいカフェに寄ったら昼ごはんが普段の倍額してショック。それでもたくさん食べてコーヒー付き700円なので日本で考えると安いとは思うんですが…。

目的地のウランウデまで2000km。一週間くらいでいけるでしょうか。宿はなく野宿で一週間かと考えていたら、ツイッターで宿があるから大丈夫だよ!と教えて頂いて一安心。

今日は野宿しますが流石にシャワーもなしだと3日くらいが限度なのでだいぶ気持ちが楽になりました。

4時まで走ってビールを買いにカフェへ寄ると1台の車に乗り合わせた地元の人たちに話しかけられました。

どこで寝るんだと仕草で言われたのでその辺で、とあたりを指さしてテントのポーズをするとうちに来いと言ってくれました。

ほんのり不安でしたが気のいいおじいさんと若者、社内には高齢のお婆ちゃんと若いお姉さんの組み合わせだったので思い切ってついていくことにしました。

お爺さんのオレンジ屋根のぼろカローラがトラックをごぼう抜きしながら120kmで爆走していくのに必死に食らいつき、40分かけて村へやってきました。

村としか表現できないところで、土の道に柵に囲まれた木造トタン屋根の家、畑には山積みの薪が置かれ、家畜が餌を食べる傍を犬や猫や子供が駆け回っています。

お話の中で見るような昔ののどかな村の景色に感動です。

お爺さんが同乗させていた村の人を家に下ろしながら自宅へ連れてきてくれました。

お爺さんはサーシャ。奥さんはリューダで孫娘のベロニカの3人暮らし。犬が2匹に子猫が一匹います。

ロシア語が分からないなりに会話を続けてだいぶくつろぐことが出来ました。電波はほぼ圏外でオフライン翻訳も役に立ちません。まさに身振り手振り。

日本の田舎でもある怒涛の食え食え攻撃を受けました。こんなに幸せな攻撃があるでしょうか。

子猫もベロニカも人懐こくてすぐに仲良くなれました。元気いっぱい。へんなお客さんに興味深々です。

サーシャとも中庭で煙草を吸いながら色んな話をしました。中庭にあるロシア式サウナを見せてもらいます。

夜に入ろうといって薪をたくさんくべてくれました。

そのあとはベロニカや子猫のクジャ、小型犬のスーリーと遊んでから村を散歩。

よく吠えるけどなでなでするとめろめろになるスーリー。

ベロニカのお友達。ベロニカはテンションが上がりすぎてしまい、リューダに怒られて半べそかいてました。かわいいなぁ。

キッズたちがチャリで駆けまわり、青年たちは年代物の2stバイクで村を何周もして遊んでいます。

子供はわーっと話しかけてきて、若者は擦れてない感じの雰囲気でこちらを気にしつつも話しかけてはきません。

サーシャ自慢の愛車。エンジンからはとても良い音がします。帰るとすぐにオイルを継ぎ足していました。

家に戻るとロシア式サウナに入れてもらいました。中は普通の木造のサウナを想像すればその通りの形をしていて、部屋に入ると既に蒸し暑い。

入浴の手順はまず窯で煮えたぎるお湯を手桶でタライに入れて、そこに水を加えてちょうどいい温度のお湯を作ります。その後窯の下で焼けた石に桶で水をかけると室内がむわーっと蒸気で満たされ、みるみるうちにいい汗がでます。

満足したらさきほどのお湯を使って体を洗い、あとは全裸で外へ出て涼む!さいっこうに気持ちがいいです。

風呂上がりに僕が買ってきたビールで乾杯し、外で煙草吸って一服。目の前に線路があって何度も列車が通るのでその話をしていると、サーシャは昔列車の運転士をしていたんだと教えてくれました。

部屋を一室貸してもらってソファで横になります。バイクも家に入れてもらって安心。ロシアの家は扉が2重でついていて、中はとても暖かく快適。

サーシャがそこで大丈夫か?眠れるか?と世話を焼いてくれて心が温まります。なんて良い人なんだろう。

水道もガスもない生活で、水はどこからか酌んできたものを使って調理は電機や薪で行っていました。こんな生活を見て体験出来て、本当に幸せです。夢が1つ叶ってしまいました。

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コメント

  1. nmind より:

    心温まるエピソード、素敵すぎますね!